Inventorの新バージョンとなる、Inventor 2025 がリリースされました。この記事ではInventor 2025の概要についてご紹介をいたします。
サポートされるプラットフォームは、2024に引き続き Windows 10 の 64 ビット版およびWindows 11 の 64 ビット版となります。
詳細なシステム要件については、オンラインドキュメントの以下のページをご参照ください。
また、Inventor 2025からは、2024以前の .NET Framework系とは異なる系統のソフトウェアフレームワーク.NET 8を採用しております。これに伴い、既存のInventor SDKを用いた.NET Framework4.8 ベースのアドインプロジェクトは、.NET 8 へアップグレードして再ビルドする必要があります。.NET 8へのVisual Studio プロジェクトの移植については、別の記事にてご案内をする予定ですが、お急ぎの場合は英語となりますが以下オンラインのAPIリファレンスに移植手順が記載されておりますのでご参照ください
これまでのInventorのリリースと同様に、Inventorファイルの保存形式が変更されており、Inventor 2025で作成したファイルをInventor 2024で開こうとすると、以下のようなダイアログが表示されます。
ダイアログに記載のように、Inventor 2025で作成、保存したファイルを、Inventor 2024で開くためには、Inventor Interoperability 2025 コンポーネントの適用が必要となります。ダイアログでインストールボタンを押下するとコンポーネントがインストールされ、Inventor 2024でも開くことが出来るようになります。
Inventorのファイル互換性に関するトラブルシューティングについては、オンラインヘルプの以下のページをご参照ください。
また、Inventorのアドインプログラム等を開発するためのSDKのインストーラについては、Inventorのインストーラに含まれており、通常C:\Users\Public\Documents\Autodesk\Inventor 2025\SDK フォルダ配下に配置されます。
SDKフォルダ配下には、「SDK_Readme.htm」、「developertools.msi」、「usertools.msi」が含まれており、「developertools.msi」をインストールすることで、C:\Users\Public\Documents\Autodesk\Inventor 2025\SDK\DeveloperToolsフォルダ配下に、Inventorのオブジェクトモデルドキュメント、各種サンプルプログラムやツール等がインストールされます。
なお、Inventor add-inを開発する際に使用する、Visual StudioのアドインWizardについては、DeveloperTools.msiをインストールすることで併せてインストールされます。VB.net やC#等の.Net言語を用いてInventor 2025のアドインを開発する場合、Inventor の.NET 8対応に伴い.NET 8のアセンブリをビルドすることが可能なVisual Studio 2022 Update18.5以降が開発環境として必要となります点にご留意ください。
開発環境の詳細については英語となりますが、SDKフォルダ内の「SDK_Readme.htm」をご参照ください。
次回以降の記事では、Inventor 2025での機能拡張についてご案内をしていきます。
by Takehiro Kato
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