今回の記事ではInventor 2025でのAPIおよび関連情報について、ご案内をしたいと思います。
Inventor 2025 SDKと日本語版Help
まず、Inventor 2025で、アドインモジュール等の開発に必要となるSDKおよびVisual Studio 用の.Net Wizardについては、以下の記事にてご案内をしておりますので、こちらをご一読ください。
また、日本語版のAPI Helpについては、以下の記事にてご案内をしておりますので、ダウロードして取得をしていただければと思います。
API Helpの「Inventor APIの新機能」では、Inventor 2025でのAPIの更新内容について記載されておりますので、是非一度ご確認ください。
.NET 8への対応
Inventor 2025からは、2024以前の .NET Framework系とは異なる系統のソフトウェアフレームワーク.NET 8を採用しております。
これに伴い、既存のInventor SDKを用いた.NET Framework4.8 ベースのアドインプロジェクトは、.NET 8 へアップグレードして再ビルドする必要があります。
.NET 8へのVisual Studio プロジェクトの移植方法については、上述の日本語版のAPIヘルプ内の「.Net Framework ベースのプロジェクトを .Net に移植する」をご参照ください。
iLogicやVBA、Apprentice Serverを用いたカスタマイズ方法での.NET 8への(要否を含む)対応方法については、別の記事にてご案内をいたします。
VBA module for Inventor
InventorのAPIを用いたカスタムプログラムの開発に、Visual Basic for Applications (VBA)を利用することが出来ます。
本格的なアドインアプリケーションを開発する場合は、Visual Studioを用いたAddin開発を行うことをお勧めいたしますが、VBAを利用することでAPIの動作確認、プロトタイプの開発等を容易に行うことが出来ます。
Inventorから、VBAを利用するために必要なモジュールは以下のダウンロードサイトから取得が可能です。
レジストリ登録アドインの完全なリタイア
Inventor 2010で、レジストリ登録が不要なアドインが導入されて以降、ご案内をしておりましたがInventor のアドインを作成には、レジストリ登録が不要なRegfree形式で作成することを推奨しておりました。
Inventor 2022からは、レジストリ登録を行う形式で作成されたアドインは、Inventorの Add-Insマネージャ ダイアログに表示されなくなりましたが、回避手段としてレジストリキーを作成することで利用可能とする方法が提供されておりました。
Inventor 2024以降、完全にレジストリ登録が不要なアドインのみが利用可能となります。
レジストリ登録を行うアドインから、レジストリ登録が不要なアドインへの変換方法については以下のURLにてご案内をしております。
すべてのユーザとバージョンに依存するアドイン マニフェスト ファイル(.addin)の場所の変更
Inventor 2024以降、セキュリティ面を考慮し、すべてのユーザとバージョンに依存するアドインマニフェストファイルの場所が%ALLUSERSPROFILE%\Autodesk\Inventor 20xx\Addins\に代わり、%PROGRAMFILES%\Autodesk\Inventor 20xx\Bin\Addins\ に変更されました。
Inventor Apprentice Server
Inventorの関連製品として、InventorアプリケーションAPIのサブセットを提供するInventor Apprentice Serverがあります。
Inventor Apprentice Serverは、無償で提供されInventorファイルへのアクセス(主に読み取り、一部書き込みが可能)ができるアプリケーションを開発することが出来ます。
Inventor 2025に対応するInventor Apprentice Server 2025は以下のサイトからダウンロードが可能です。
なお、Inventor 2023まで提供されておりましたInventor ViewはInventor 2023が最終リリースとなり、Inventor 2024以降は公開されません。
詳細については、以下URLのドキュメントを参照ください。
Autodesk® Inventor® View Replacement FAQ
今回の記事は以上となります。
By Takehiro Kato
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