AutoCAD 2024 にはスマートブロック以外にも機械学習を利用した機能が提供されています。昨年の AutoCAD 2023 で導入されたマークアップ アシストの改良です。また、マークアップ読み込みと連動するトレース機能も易くなっています。
トレース
トレーシング ペーパーを使ったワークフローをデジタル化したトレース機能に、更なる改良が加えられています。
マークアップ読み込みしたトレースや [トレース] パレットから作成したトレースに対し、前面表示と背面表示の切り替えを可能にしたことで、トレース(トレーシングペーパー)が操作対象になっているのか、ベースになっているレイアウトが操作対象になっているのかが分かりやすくなりました。
また、[トレース] ツールバーに追加されたの [設定] ドロップダウン メニューから、各種要素の透過性を設定出来るようになっています。
マークアップ読み込みとマークアップアシスト(AutoCAD Plus のみ)
AutoCAD 2023 では、紙図面を撮影した JPG/PNG 画像やマークアップ(朱書き)入りの PDF 図面から朱書き箇所を検出・認識させて、朱書き文字をクリップボードにコピーして取り出したり、マルチテキストなどで図面に挿入することが出来ました。
デザインレビューのプロセスでよく利用される、PDF 図面でも、マークアップ(朱書き)の認識と取り込みで活用出来るので、とても有用です。
AutoCAD 2024 では、従来の [マルチ テキストとして挿入] および [マルチ引出線として挿入] に加えて、[マークアップ アシスト] ダイアログ ボックスに [既存の文字を更新] が新しく追加されています。[既存の文字を更新]を使用すると、図面内の既存の文字(ジオメトリ)を、認識させた朱書き文字で置換、または修正が出来ます。
認識させたテキストは、[マークアップ アシスト] ダイアログ ボックス上部からクリップボードにコピーすることも出来るので、関連図書やドキュメントに貼り付けて利用することも可能です。
By Toshiaki Isezaki
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