AutoCAD 2023 では、機械学習やクラウドを利用した機能実装が進んでいます。今回は、それら機能をご紹介します。
トレース
トレーシング ペーパーを使ったワークフローをデジタル化したトレース機能に、デスクトップ版の AutoCAD でも積極的に関与が出来るよう、機能強化が図られています。
従来、デスクトップ版の AutoCAD では、AutoCAD Web アプリやモバイル アプリで書き込んだトレースを参照して元図面への修正に反映させることが出来ましたが、AutoCAD 2023 ではトレースを作成したり、他のユーザが作成したトレースに書き込みを追加したりできるようになりました。
ご参考まで、 2022 時に導入されたトレース ワークフローは次のようなものでした。
マークアップ読み込みとマークアップ アシスト
機械学習から得た知見を活かして、紙図面を撮影した JPG/PNG 画像やマークアップ入りの PDF 図面から、朱書きの検出と認識が出来るようになっています。
認識させた朱書き文字は、クリップボードにコピーして取り出したり、マルチテキストなどで図面に挿入可能です。
- 本機能は、 業種別ツールセットと同じく、AutoCAD Plus(別名 AutoCAD including specialized toolsets)特典としてお使いいただけます。。
マクロ アドバイザ
AutoCAD 操作中のデータ収集に同意いただいた場合、コマンドの使用状況を収集して適切なアクションマクロを提案するマクロ アドバイザが用意されています。コマンド マクロには、[コマンド マクロ] パレットを介して表示、試行、保存することが可能です。
コマンド マクロは、[コマンド マクロ] パレットの[保存済み]タブに追加して再利用したり、リボンに追加したりすることも出来ます。
- 本機能は、 業種別ツールセットと同じく、AutoCAD Plus(別名 AutoCAD including specialized toolsets)特典としてお使いいただけます。
Autodesk Docs 対応シート セット マネージャ
シート セット マネージャの機能に、簡易バージョンである Web 用シート セット マネージャが用意されました。
Web 用シート セット マネージャでは、Autodesk Docs に保存されているシートセットを表示、管理することが出来るようになります。主な機能には、シートおよびサブセットの作成と削除、シートやサブセットを含むシート セットのプロパティの定義、シート セットの PDF パブリッシュ、シート セットの転送、があります。
Autodesk Docs とは
オートデスクは、BIM 360 プラットフォームを BIM 360 や PlanGrid、BuildingConnectedといった製品の統合プラットフォームとして、数年をかけて Autodesk Construction Cloud(ACC) に移行していく予定です。
Autodesk Construction Cloud は統合プラットフォームであるため、ACC、BIM 360、PlanDrid などのプロジェクトを透過的に運用することが求められます。Autodesk Docs は、BIM 360 のドキュメント管理層として使用されている BIM 360 Docs の ACC 版と捉えることが出来ます。
※ Autodesk Docs は Autodesk Drive とは異なるプロジェクト ベースのドキュメント管理サービスです。
※ AEC コレクションのサブスクライバは、ACC のドキュメント管理を担う Autodesk Docs を使用可能です。
By Toshiaki Isezaki
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