AutoCAD 2023 では、従来からある機能への改良や機能強化が継続しておこなわれています。ここでは、それら機能をご紹介します。
カウント
昨年、AutoCAD 2022 で導入されたカウント機能が強化されています。カウントは、図面内のオブジェクト数を迅速かつ正確に集計してフィールド文字や表を現在の図面に挿入することができます。
今回、集計対象が図面全体(モデル空間)だけでなく、特定の領域を指定して実行出来るようになっています。
ポリラインの延長
ポリラインのグリップ オプションに [頂点を延長] が追加されて、ポリラインの視点側と終点側に新たな頂点を追加出来るようになりました。もう、REVERSE コマンドでポリラインの方向を反転する必要がなくなります。
マルチ引出線の機能強化
新しい引出線の作成時に、既存のマルチ テキスト オブジェクトを選択するオプションが追加されて利便性が向上しています。
CUTBASE[基点切り取り]
クリップボードを使ったオブジェクトのコピーに、実質、基点を基準にしたオブジェクトの移動をサポートする [基点切り取り] が加わりました。
浮動図面タブ
こちらの機能も AutoCAD 2022 で追加された機能です、今回のバージョンでは、浮動状態にした図面タブをピン留めして画面での表示を継続させることが可能になりました。
図面タブとレイアウト タブ
図面タブおよびレイアウト タブが改良されて、タブ数が多くなってしまった場合でも、アクティブなタブを容易に見分けられるようになっています。
2D グラフィックス
AutoCAD 2023 には、一部のハイエンド GPU でより優れた表示効果を提供する新しいグラフィックス エンジンが搭載されています。新しいグラフィックス エンジンには次の効果があります。
- 2D ワイヤフレーム表示スタイルで、多数の TrueType 文字、長いポリライン、またはソリッド ハッチングを含む図面のズームおよび画面移動のパフォーマンスが向上
- DirectX 12 モードで複数の図面を開いたときの GPU メモリの使用量が最適化
- DirectX 9 のサポートを除去
3D グラフィックス
最新の GPU およびマルチコア CPU のすべての機能を活用し、極めて大きな図面に対してもスムーズなナビゲーション エクスペリエンスを提供する新しいクロス プラットフォーム 3D グラフィックス システムが含まれています。[シェード] と [シェードとエッジ] 表示スタイル使用時に有効です。
By Toshiaki Isezaki
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。