前回の記事に引き続きInventor 2022の新機能をご紹介したいと思います。
相互運用性
※日本語字幕付きの動画はこちらをご参照ください
- Revit (RVT)にエクスポートする
Inventor から、Revit(.rvt)ファイルへのエクスポート機能が追加されました。これにより、Inventor上に設定したコンポーネントの配置をそのままRevitに反映することができます。また、Revitへのエクスポートの作業ワークフローには「簡略化」が組み込まれ、BIMには詳細すぎる形状やコンポーネントを簡略化することで軽量化を併せて行えます。
Revitエクスポートで「更新を有効化」をオンにすることで、Inventorで変更を行った内容を容易にRevitにエクスポートしたファイルを更新できます。
- Inventor から Fusion 360 へ
Inventor のパーツ ファイルを Fusion Team および Fusion 360 と簡単に共有できる新しいワークフローが追加されました。環境タブから、「Fusionに送信」を使ってFusion 360のチームやプロジェクトを指定してアップロードします。
- QIF へのエクスポート
QIF 3.0 のサポートが追加されました。モデルベース定義から、QIFエクスポートでPMI (製品製造情報)データを含む、品質保証・測定に必要な情報を出力することが可能になりました。
- JT にエクスポートする (2022 の新機能)
タスクスケジューラーで、JTへのエクスポートファイルにPMI(製品の製造情報)データを含めることができるようになりました。
生産性とパフォーマンス
- 計測コマンドの改善
繰り返し作業の生産性を向上させるために [完了]ボタンと [+]ボタンが追加され、繰り返し作業が容易になりました。
また、アセンブリ環境において、選択ツールがパレット化され、ツールの配置を使いやすい位置に置くことが可能になりしました。
- パフォーマンスの向上
起動/終了時のパフォーマンス、インプレイス編集のパフォーマンス、グラフィックのGPU活用によりグラフィック表示パフォーマンス、ファイルのオープン/クローズのパフォーマンス、コンポーネントのドラッグのパフォーマンス、その他、詳細な改善も含めて全体的にパフォーマンスが向上しています。
iLogic機能強化
- モデル状態への対応
Inventor 2022の新機能であるモデル状態に対応しました。また、モデル状態がアクティブになった場合に発生する「モデルの状態がアクティブになりました」という新しいイベントを使用できるようになりました。
- インスタンスプロパティへの対応
Inventor 2022の新機能であるインスタンス プロパティに対応しました。インスタンス プロパティ スニペットを使用して、インスタンス プロパティの読み取りおよび作成を行います。
- ユーザ パラメータ変更イベントの iLogic サポート
[イベント トリガ]ダイアログ ボックスに、「ユーザ パラメータの変更」という新しいイベントが追加されました。
その他の機能強化
- ダークテーマの正式リリース
Inventor 2021でプレリリースされたダーク UI テーマは、Inventor 2022で、 ユーザ インタフェース全般で公式に使用できるようになりました。
このテーマを使用するには、[ツール] - [オプション]パネル [アプリケーション オプション] - [色]タブに移動し、UI テーマを変更します。
- 文字の書式設定の機能強化
[文字書式]ダイアログの一部のコントロールが統合されて簡素化されました。
いかがでしたでしょうか。次回は、Inventor 2022でのAPIについてご紹介したいと思います。
By Takehiro Kato
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