前回の記事でご紹介した Revit 2022 の API は、もちろん Revit アドイン開発でもご利用いただけますが、Forge の Design Automation API for Revit を通じて、クラウドサービスの開発にもご活用いただけます。
さらに、Design Automation for Revit の Revit 2022 のエンジンでは、PDF の書き出し機能がサポートされました。
これまで、Design Automation API の Revit エンジンでは、PDF を直接書き出す方法は、いくつかの制約により、サポート対象外となっておりました。
そのため、回避策として、まず Revit から DWG ファイルを書き出し、次に Design Automation for AutoCAD を通じて DWG から PDF に書き出す方法をご提案してきました。
そして今回のアップデートにより、Design Automation API for Revit の Revit 2022 エンジンを使用して、クラウド上で簡単に PDF を書き出すことができるようになりました。
PDF 書き出しの検証
今回は、Revit 2022 から追加された日本向けのサンプルモデル「サンプル意匠.rvt」を使用して、実施図のシートを1つの PDF に書き出してみました。
Design Automation for Revit 用の AppBundle (Revit アドイン)に使用したソースコードは、下記のリンクからダウンロードいただけます。
出力結果の比較
書き出した PDF ファイルを確認するために、Revit 2022 の画面と PDF ファイルのスクリーンショットをそれぞれご参照ください。
さらに、日本語のフォントが正しく表示されるか確認するために、事前にデスクトップ版 Revit 2022 で、設計概要書シートに表示される文字を MS P ゴシックに変換して検証してみました。
その結果、フォントは、MS P ゴシックから英語名の MS-PGothic に変換されてしまいますが、想定通りに表示されていることがわかります。これは、Activity の定義で日本語版 Revit を起動するように設定しても、Windows OS が英語版のため、自動的にフォントが Windows OS 英語版にインストールされているフォントに変換されてしまうことが原因です。
また、デスクトップ版 Revit 2022 で書き出した PDF と見比べると、若干、文字が上にずれていることを確認しました。
これらの点については、今後、ご要望に応じて改善のリクエストを行う予定です。
Revit 2022 で強化された API と Design Automation API for Revit 2022 の PDF 書き出し機能をぜひお試しください。
By Ryuji Ogasawara
コメント