オートデスク製品の Visual Studio Code、別名、VS Code の利用が広がっています。VS Code は、Microsoft 社がオープン ソースとして無償で公開している統合開発環境です。
もっとも最近では、AutoCAD 2021 のリリースとともに、従来の VisualLISP エディタに替わって AutoLISP の開発環境としても採用されています。このブログでは Fusion 360 API について、あまり触れていませんが、実は、Fusion 360 の Python 開発にも VS Code が採用されています。
もともと、Fusion 360 API を用いたスクリプト、または、アドイン開発には、C++、Python、JavaScript がサポートされていました。その後、Fusion 360 の外部プロセスで動作ししていた JavaScript のみ、メインテナンスモードに移行して、現在では C++ と Python がサポートされています。このうち、ビルドが不要で、Windows と Mac の両プラットフォームでそのまま利用出来る Python が人気を博しています。当初、Python 開発には、オープンソースの Spyder が採用されていましたが、VS Code がこれに替わった経緯となります。
VS Code で Fusion 360 用の Python プログラムをで編集、デバッグするのは至って簡単です。
- VS Code をダウンロード ページからダウンロード、インストールしてください。
- 次に、Fusion 360 を起動して、[デザイン] ワークスペースの [ツール] リボンタブから [アドイン] パネルの [スクリプトとアドイン] をクリックして、任意のサンプルスクリプトを選んで [編集] ボタンをクリックしてみてください。
- VS Code で Python の編集とデバッグを可能にする、最新バージョンの Microsoft Python Extension(拡張機能)が自動的にインストールされます。
- VS Code 上に選択したサンプルスクリプトが表示され(読み込まれ)、VS Code 上で F5 キーを押下、あるいは、[実行] > [デバッグの開始] メニューをクリックすると、スクリプトが実行されて、Fusion 360 に反映されるはずです。
もし、Fusion 360 の [スクリプトとアドイン] ダイアログで [編集] ボタンで VS Code が起動しない場合は、Fusion 360 を再インストールしてみてください。
Fusion 360 で作成したモデルやアニメーションなども Forge Viewer で2次利用出来ます。VS Code で Forge 開発を効率化する点についても、後日、このブログでご案内する予定です。
By Toshiaki Isezaki
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