Revit 2017 に、通称 Update と呼ばれる機能更新モジュールがリリースされました。正式名は Revit 2017.1 Update です。
Update には、従来の Service Pack(修正モジュール)が持っていた機能修正の内容に加えて、新機能が導入される点が大きく異なります。配信は、Subscription 契約をお持ちの方に Autodesk デスクトップ アプリ を介しておこなわれます。また、同様に Autodesk Accounts ページからもダウンロードしていただくことが出来ます。
注: この更新プログラムをアンインストールしても、Autodesk Revit 2017 を更新プログラムのインストール前の状態に戻すことはできません。この更新プログラムを削除する必要がある場合は、Autodesk Revit 2017 をアンインストールした後で再インストールする必要がございます。十分、ご注意ください。
このモジュールを適用する場合は、下記の Readme をご参照ください。
Autodesk Revit 2017.1 Update Readme
http://up.autodesk.com/2017/RVT/Autodesk_Revit_2017.1_Readme_jpn.htm
Revit 2017.1 Update の新機能
専門分野共通の機能拡張
Dynamo プレーヤ
すべての Revit ユーザーは、スクリプト作成の経験がなくても、Dynamo プレーヤを使用することにより、さまざまなプロセスを自動化し、スクリプト作成の利点を活用することができます。 このツールを使用すると、Revit で Dynamo スクリプトを簡単かつ効率的に実行することができます。
高解像度モニタ対応
Revit は高解像度技術に基づいて、4K モニタ、Surface Pro などの高解像度スクリーンを使用する建築設計者、エンジニア、設計者向けに、高品質で鮮明な画像を提供します。 この機能は現在適切に動作するようになっており、高い DPI 設定(>=200%)を使用して、ユーザー インターフェース コンポーネントを鮮明に表示させることができます。
3D 形状の読み込み
一貫性に優れた高品質な 3D の読み込みを実現するための新技術活用により、 SAT ファイルや Rhinoceros® ファイルから 3D ジオメトリを読み込めるようになりました。
エネルギー最適化
既設の建物か新設の建物かを問わず、コンセプト デザインから詳細設計や建物運用にいたるまで、建物のエネルギー パフォーマンスを向上させる確実な指針を設計チーム全体に向けて明確に提供します。
建築設計分野の機能拡張
パース ビューでモデリング
パース ビューで直接作業することにより、モデリング ワークフローの効率が向上します。 平行投影ビューに切り替えずに、建物要素を追加、修正、移動することができます。パース ビューでは注釈はサポートされませんが、仮寸法を使用できます。
読み込んだオブジェクトにタグ付け
特定のアイテムをモデルに読み込むかリンクすると、これらのアイテムにタグを適用することができます。 タグ付け可能なアイテムには次が含まれます。
- IFC リンク
- 読み込んだ 3D 形状
- サード パーティのアドインから読み込んだ一部のオブジェクト
手すり
手すりを修正するとき、上部手すりと補助手すりのタイプ プロパティには、手すりの[タイプ プロパティ]ダイアログから直接アクセスすることができます。 また、[プレビュー]ペインで変更内容を表示することもできます。
構造設計分野の機能拡張
構造柱およびフレーム要素の分割
構造柱とフレーム要素で[要素を分割]ツールを使用して、接合、位置合わせ、ホストされているオブジェクトの位置を調整することができます。 開口部、詳細、アタッチされた要素、接合は、ジオメトリと位置を適切に維持します。
空調、電気、給排水衛生設備(MEP)設計分野の機能拡張
接続済みパーツのサイズ変更
プロパティ パレットまたは[パーツを編集]ダイアログを使用して、接続済みの製造用パーツをサイズ変更できます。
自動充填ツールからパーツを除外
特定の自動充填ツールの使用時に、除外する製造用パーツを指定することができます。
部品種別の変更
プロパティ パレットを使用して、モデル内の MEP 製造用パーツの部品種別を簡単に変更することができます。
ダンパーを追加または修正する
ダンパーを追加または削除するか、組み込みダンパーを支持する製造用パーツのダンパー タイプを変更できます。
製造用パーツの分割
[要素を分割]ツールや[ギャップを使用して分割]ツールを使用して、任意の直管の製造用パーツを分割することができます。
[ルートとギャップ充填]ツール
[ルートとギャップ充填]ツールで空調ダクト ティーと排水トラップがサポートされるようになりました。
吊り支持ロッドの直径を変更
正確なコスト データを保持したままで、吊り支持ロッドのサイズ(直径)を変更することができます。
スペース名の設定
以前はアドインであった[スペース名の設定]ツールが、ソフトウェアに組み込まれるようになりました。 このツールを使用すると、リンクされている建築モデルのスペース名を使用して MEP モデルのスペース名を変更できます。
ぜひ新しい Revit 2017.1 Update の機能をお試しください。
By Ryuji Ogasawara
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