ご注意：AutoCAD I/O は2016年6月に Design Automation API に名称変更されました。
オートデスクのクラウド サービスに、AutoCAD I/O （Input/Output）という新しいサービスが加わりました。といっても、このサービスは View and Data API と同様、API カスタマイズを前提とした開発者向けのサービスです。
AutoCAD I/O は、多くの方から要望のあった AutoCAD のバッチ処理を実現するための専用サービスです。AutoCAD のバッチ処理でよくあるシナリオでは、入力フォームを持つ Web ページをユーザ インタフェースとして用意し、入力された値によってスクリプトを生成、サーバー内の AutoCAD を起動してスクリプトを実行して図面を成果物として得る、といったものです。ただし、一般に市販されている AutoCAD では、Software License Agreement（SLA） でサーバーにインストールして不特定多数のユーザからアクセスするような実装を禁止しています。つまり、技術的には可能でも、SLA によって AutoCAD のホスティングによる処理が出来ません。
そこで登場するのが、AutoCAD I/O です。オートデスクが用意するクラウド上で実行される AcCoreConsole の実行環境を用意して、REST API 呼び出しで、バッチ処理したい図面をアップロードしたり、結果として生成された図面ファイルをダウンロードすることが出来ます。決して、エンドユーザが対面して操作する AutoCAD 360 のようなサービスではありあせん。
素材となる図面をアップロードしたり、成果物として図面をダウンロードする際には、3rd party のクラウド ストレージ サービスを利用することも出来ます。もちろん、新規に図面を生成するようなことも可能です。
AutoCAD I/O は実行に AcCoreConsole を用いるため、バッチ処理するスクリプトに、ダイアログボックスなどのユーザ インタフェールを持たない ObjectARX アプリケーション（.crx ファイル）や AutoCAD .NET アプリケーションを指定することも出来ます。
AutoCAD I/O の利用には、View and Data API のようにアクセスキーの取得が必要です。こちらの取得もデベロッパ ポータル（http://developer.autodesk.com）でおこなうことが出来ます。また、ドキュメントやサンプルも同サイトから入手できますので、ぜひ評価をしてみてください。
By Toshiaki Isezaki
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