Autodesk 360 Mobile アプリと AutoCAD 360 Mobile アプリが、それぞれ更新さました。いずれの iOS 版のみの更新にっていますので、ご注意ください。今回は、その主な更新点をご紹介したいと思います。
Autodesk 360 Mobile アプリがバージョン 1.1 になりました。ログイン画面がよりモダンになるなどの更新の他、多数の更新が加えられています。主な改善点は次のとおりです。
- カメラやフォト ライブラリから写真をアップロード出来る。
- 表示するレイアウトを(モデル空間、ペーパー空間、図面ビューなど)変更出来る。
- 参加中のプロジェクトにメッセージを投稿出来る。
- 表示中のモデルをディープ検索出来る。
- プロジェクトの Wiki ページを参照出来る。
- オフライン データの把握と削除が出来る。
この中から、ここでは代表的な機能をご紹介しておきます。Autodesk 360 では、モデルや図面を高品質に表示するだけではなく、モデル持つ情報や関連する情報を表示できるようなコンセプトを持っています。まだ、道半ばですが、モバイルアプリ内で、内包する文字検索が出来るようになっています。
検索機能を利用して、検索したい文字を入力すると、対象となうパーツや要素を拡大して表示出来ます。この時、対象外のモデルは半透明で表示されるので、視覚的にも位置関係を把握することが可能です。
今回の更新では、モバイル端末を利用する上でかかせないオフライン運用が正式にサポートされました。Autodesk 360 で扱うデータはクラウド ストレージ上に保存されているので、インターネット接続がないと、モデルや図面をクラウドから参照出来ないことになります。
インターネット接続のある環境で一度、モデルや図面を開くと、そのデータがモバイル端末の中にキャッシュされます。オフライン運用とは、そのキャッシュを利用して、ネットワーク接続のない環境に出向いた際にも、モデルや図面を開いて参照出来るようにする機能です。キャッシュを利用する際の懸念は、モバイル端末を紛失してしまった場合のセキュリティです。
このバージョンでは、そのような場面に遭遇した場合に備えて、キャッシュを明示的に消去できるようになっています。また、どのデータがキャッシュされているかも、画面上で確認することが出来るようになっています。もっとも、運用は実際に利用する方に委ねられることになりますので、その点は誤解のないようお願いします。
唯一、残念な点は、このアプリ自体が日本語化されていない点です。ただ、あまり難しい操作はありませんので、ぜひ Autodesk 360 Mobile をダウンロードして試してみてください。Autodesk 360 Mobile の詳細は、こちら で確認していただけます。
なお、アカウントは、Autodesk 360 クラウドサービス共通のアカウント、Autodesk ID を流用可能です。はじめてお使いになる方でも、モバイルアプリ起動時の Sign Up リンクや http://accounts.autodesk.com から、無償で Autodesk ID を作成していただけます。
AutoCAD 360 Mobile アプリは、今年、5 月にユーザ インタフェースを一新して再登場 しましたが、その時点で、前バージョンで利用出来た幾つかの機能が実装されていませんでした。その 1 つが、GPS 機能です。
GPS 機能は、6 月の更新で再実装 されて利用できるようになっています。今回、7 月の更新では、残されていた図面単位の設定機能が、ようやく復活してきました。Autodesk 360 にアップロードした図面に単位が設定されていなくとも、新しい AutoCAD 360 Mobile アプリで図面を開いて、単位を設定することが出来るようになります。この機能を利用することで、計測機能を利用した際に、正しい単位で値を確認することが出来るようになります。
AutoCAD 360 Mobile アプリの詳細は、こちら から参照することが出来ます。
最後に、現在 Tech Preview バージョンとしてリリースされている Windows 8.1 用のモバイル アプリごご案内しておきます。Microsoft Surface Pro 3 をはじめとして、タッチ操作に対応する Windows 8.1 で動作するタブレットも多く見かけるようになってきました。AutoCAD 360 Mobile も、iOS、Android に続いて Windows 8.1 に対応する作業が進められています。
Tech Preview という名前が示すとおり、このアプリには iOS や Android 版にあるような作図・編集機能はまだありません。純粋に図面を表示するだけのビューワーです。また、英語と中国語版しか提供されていないので、評価用ととらえていただくのがベストです(日本語版 Windows 8.1 上では、英語表示で利用可能です)。
アプリ自体はWindows ストアから無償でダウンロードすることが出来ます。詳しくは、こちら を参照してみてください。
ズームとレイアウト切り替えの機能しかありませんが、現場で図面を表示できることにはかわりません。なお、このアプリは、Intel CPU 用の Windows 8.1 32 ビット/64 ビット版と、ARM 版の Windows 8.1 に対応しています。
By Toshiaki Isezaki
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