Technology Perspective from Japan

AutoCAD 2015 の新機能 ～ その 2

前回に続いて、AutoCAD 2015 の新機能についてご紹介していきます。今回は、作図領域の強化点、作図や編集時のプレビュー機能についてです。 ハードウェア アクセラレーション ダイアログ ハードウェア アクセラレーション ダイアログが分かり易くシンプルなダイアログ ボックスに変更されました。AutoCAD 2015 では、新しい GRAPHICSCONFIG コマンドで 1 つの [グラフィックス パフォーマンス] ダイアログを表示するだけです。従来のバージョンでは、3DCONFIG コマンドで [レンダリングモードの最適化とパフォーマンスの調整] ダイアログと、[主導によるパフォーマンス調整] ダイアログの2つのダイアログに機能表示や設定が分割されていました。 ライン スムージング ハードウェア アクセラレーションの有無に関係なく、ライスムージング機能を有効化することが出来るようになりました。この機能は、線分や円弧を表示した際の表示表現に、アンチエイリアス機能を用いて滑らかで明瞭な図形表示を実現します。ちょうど、Windows XP で導入された ClearType フォント の... Read more →

AutoCAD 2015 の新機能 ～ その 1

新しく AutoCAD 2015 が発表されましたので、数回に渡って、その新機能についてご案内していきます。開発テーマとして挙げられてるのは、次の項目です。 今回は、ユーザインタフェース回りの変更点を中心にご紹介しましょう。 ダークテーマ AutoCAD 2015 になって、ユーザ インタフェースが一新されています。最初に目につくのは、リボン インタフェースやパレットに採用されたダークテーマです。従来の明るいグレー背景ではなく、ダークグレーを基調としているので、作図領域の図面に集中して作業をする手助けとなります。 もちろん、従来の明るめのグレー背景をお好みの場合には、OPTIONS[オプション] コマンドで設定を変更することも出来ます。なお、ダークテーマは、各種設定を明瞭にするために、ダイアログ ボックスには適用されていません。 新しいタブ 従来のバージョンと最も大きく変わったユーザ インタフェースに [新しいタブ] があります。AutoCAD 2015 の起動時には、最初に [新しいタブ] が表示されるようになっています。 AutoCAD 2014 から、AutoCAD ウィンドウ内... Read more →

Autodesk 3ds Max 2014 Service Pack 4 の公開中止について

Autodesk Developer Networkの工藤　暁です。今回はAutodesk® 3ds Max® 2014 Service Pack 4 の公開中止について御案内させて頂きます。 米国のWebサイトに一時公開されておりました 3ds Max／3ds Max Design 2014 Service Pack 4 につきまして、製品を使用する上での問題が確認されたため、公開を中止しております。 現在（2014/03/18）、この問題を解決した 3ds Max／3ds Max Design 2014 Service Pack 5 （米国） が公開されておりますので、ダウンロード及びインストールをお願いします。 尚、2014 Service Pack 5 の日本語 Readme は、近日公開の予定です。 詳しくは、下記ドキュメントをご参照下さい。 QA-8837 Autodesk 3ds Max 2014 Service Pack 4 の公開中止について Read more →

オートデスクの米国本社って？

ここ2週間ばかり社用でオートデスク本社に来ていますので、この機会にオートデスクがどんな場所にあるのか簡単にご紹介しておきましょう。 オートデスクの本社は、サンフランシスコからゴールデンゲートブリッジを渡って車で30分くらい走ったサンラファエルという場所にあります。 オートデスクは、周辺のビルも幾つか借りていて、もともとサンラファエル周辺に開発を含む本社機能がありました。 初めてサンラファエルの本社に来たのは、AutoCAD 2000 をリリースする前の1998年だったと記憶しています。AutoCAD の大幅な機能強化とともに中核 API である ObjectARX を一新したしたため、サンラファエルを中心に米国内で 200 人程度が開発作業に取り組んでいました。今思えば、当時は AutoCAD と 3D Studio（現在の 3ds Max）しか主要な製品がなくて、とてもシンプルで分かり易い時代でした。 次の写真を見ていただくとわかりますが、結構、長閑で静かな場所にあることが分かっていただけると思います。木が茂っていて分かり難いのですが、左上が本社全景（3階建ての建物）で、右下が本社前... Read more →

クラウドの仕組みと API としての Web サービス

このブログでは、オートデスクのデスクトップ製品の他に、多くのクラウド サービスをご紹介してきました。それらクラウド サービスの他にも、現在では、Autodesk 360 の配下には、非常に沢山のクラウドサービスが用意されています。 個々のサービスは SaaS（Software As A Service）と呼ばれたり、単に Web サービス と呼ばれることがあります。従来のデスクトップ製品が、「アプリケーション」や「ソフトウェア」と呼ばれるのとは少し区別されていることがわかります。今回は、複数のサービスを持つ Autodesk 360 が、具体的にどのように構築されているのか、その概要を最初に説明したいと思います。その後で、これから登場するであろう API について、簡単に提供する仕組みを簡単にご紹介したいと思います。 クラウド インフラで利用されている仮想化 デスクトップ製品を運用する際には、自前でコンピュータを購入して、そのコンピュータに製品をインストールすることになります。Web サービスは、デスクトップ製品のようにプログラムで作成されている点は同じですが、使用するコンピュータにイ... Read more →

MotionBuilderコールバック関数のちょっといい話し

Autodesk Developer Networkの工藤　暁です。今回はAutodesk® MotionBuilder®にてTipsになる様な御質問に頂きましたので此方にて御紹介させて頂きます。 MotionBuilderにてコールバック関数を登録した際に、マニュアルで行った際にはコールバック関数が呼び出されるが、APIにて同様の操作を行うとコールバック関数が呼び出されないという現象を経験された事はないでしょうか。 例えば下記様なスクリプトにて、コールバック関数を登録し、カメラを作成します。 from pyfbsdk import * #----------- カメラ作成---------------------------------- lExportCamera = FBCamera("ExportCamera") #----------- コールバック関数---------------------------------- def SceneChanged(scene, event): if event.Type == FBSceneChangeTyp... Read more →

Design Review と DWF

昨年来、Design Review や DWF ファイルをカスタマイズして利用されている方々から、両者の将来について質問を受けましたので、今回は、それらについて言及しておきたいと思います。 オートデスクでは、DWG ファイルを表示する DWG TrueView と、DWF を表示してマークアップをする Design Review の 2つのデスクトップ製品を、無償ビューワーとして公開しています。無償製品であるため、原則、サポート対象になっていませんが、ActiveX コントロール として、API を利用することが出来ます。また、Design Review で表示できる DWF ファイルは、AuroCAD を始めとした有償製品から、2D の図面ファイルや 3D モデルを出力機能を提供し続けています。 次に示すのは、無償ビューワーの系譜です。VoloView は1990年代の後半に米国で最初に有償販売されていたと記憶していますが、いずれのビューワーも、世代によって名称が変わっていることが分かります。 最近では、DWG TrueView も Design Review も、オートデスクの他の... Read more →

ReCap 360 クラウドサービス更新

以前ご紹介した Autodesk ReCap Photo が、デスクトップ製品である Autodesk ReCap との連携機能を追加して、名称を Autodesk ReCap Photo から Autodesk ReCap 360 に変更しています。 いくつかの機能更新が加わりましたが、360 度周囲の状況を撮影した複数の写真から、3D モデルを生成する Autodesk ReCapド Photo の機能も健在です。まずは、写真から 3D モデルを生成して、オートデスクのデスクトップ製品で再利用するワークフローをおさらいしましょう。次の動画では、写真から 3D モデルを生成して、生成された点群データをダウンロードしてから、必要な部位のみを AutoCAD 2014 に同梱されていて Autodesk ReCap で編集、その後、AutoCAD 2014 にインポートして再利用しています。 今回の更新には、いくつかの新機能が含まれますが、最も 大きな更新は、何と言ってもユーザ インタフェースが日本語化された点です。もともと、Autodesk ReCap Photo はシンプルな操作が可... Read more →

Softimage の最終リリースについてのお知らせ

Autodesk Developer Networkの工藤　暁です。今回は2014 年 3 月 5 日付にてお客様にご案内しましたSoftimage の最終リリースについてのお知らせを御紹介させて頂きます。 Softimage の最終リリースについてのお知らせ 残念ながら、これからリリースされる Softimage® 2015 が、このソフトウェアの最終リリースになることとなりました。この最終バージョンは 2014 年 4 月 14 日に出荷される予定です。オートデスクでは 2016 年 4 月 30 日までこの製品サポートを提供いたします。また、必要なホットフィックスやサービスパックも 2016 年 4 月 30 日まで無償ですべてのお客様に提供いたします。 弊社では、このことにより皆様に制作環境を見直す必要が出るということを理解しています。そこで、Autodesk Subscription のお客様に特別に、Maya または 3ds Max のいずれかに無償で移行できるという特別オプションを提供させていただきます。移行後も引き続き Softimage を使用して制作することができま... Read more →

AutoCAD アドオン開発者のためのRevit API入門～アクセス

今回は、Revit API を使って Revit データにアクセスする際の方法や考え方について、AutoCAD API と比較してご紹介していきます。デスクトップ製品をカスタマイズするために API として、概念自体に大きな違いはありませんが、実施に利用するクラスはメソッド、プロパティは全くの別物であることを認識してください。それでは、順にご案内しましょう。 オブジェクト識別子 AutoCAD API と同じように Revit API でも要素（オブジェクト）を識別するための 識別子 が存在します。Revit API では、通常、ElementId クラスを用いて、ファミリ インスタンスを含む各要素を一意に識別します。ElementId は 1 つのプロジェクト ファイル内では一意ですが、複数にプロジェクト ファイルを同時に扱う場合には、重複する可能性があります。 要素に割り当てられた ElementId は、ワークセットを利用した場合や、Revit をバージョン アップした際に、古いバージョンの Revit で作成したプロジェクト ファイルを開いた際に実行されるファイル マイグレーシ... Read more →