AutoCAD をはじめとした多くのオートデスク製品の強みは、 API によってカスタマイズを加えることで、デスクトップ製品自体を拡張できる点です。このような拡張は、オートデスク製品をお持ちのお客様が自身で行なっていただくことができますが、設計業務の合間にプログラムを作成することが難しい場合もあるかと思います。
また、プログラム開発を専門にした開発会社が、オートデスクのデスクトップ製品用のアドオン アプリケーションを開発して販売しているケースも存在します。このような市販のアドオン アプリケーションは、開発会社が ADN(Autodesk Developer Network)に加入している場合、ADN で作成している「パートナー ソリューション ガイド」で、どのようなアプリケーションが販売されているかチェックしていただくことも出来ます。
パートナー ソリューション ガイド 2014 をダウンロード
ただ、もっと気軽にアドオン アプリケーションを見つけたり、導入することが出来れば便利なはずです。逆に、自社で開発したアプリケーションを販売する場を探している方もいらっしゃるかもしれません。
そんな要望に応えるかたちで登場したのが Autodesk Exchange Apps ストア です。Autodesk Exchange Apps ストア は、AutoCAD 2012 専用にページが公開されて、徐々に対応するオートデスク製品を増やしてきました。ただし、残念なことに、用意されたページやアプリケーションは英語表記の英語版のみで、日本のお客様用に日本語のアドオン アプリケーションを公開することはしていませんでした。
そこで、今年の5月4日にアプリケーションをダウンロードしていただくためのページを日本語化しました。Web ブラウザの言語が日本語に設定されていれば、http://apps.exchange.autodesk.com/ にアクセスするだけで自動的に日本語ページを表示するはずです。トップページからは、アドオン アプリケーションを見つけるデスクトップ製品を選択することが出来るようになっています。もちろん、AutoCAD だけでなく、Inventor や Revit といった多様な製品がサポートされていて、現時点では 15 製品に対応しています。つまり、それぞれのデスクトップ製品用に、アドオン アプリケーションを探し出すことが出来るようになっています。
Autodesk Exchange Apps ストア は、各種デスクトップ製品の中からもアクセスすることが出来ます。ウィンドウのタイトルバーの右上に用意されていている
ボタンをクリックすれば、直接、そのデスクトップ製品用の Exchange Apps ページを表示させることが出来ます。
公開されているコンテンツは、アドオン アプリケーションだけでなく、ブロック ライブラリやファミリ ライブラリ、電子書籍やトレーニング教材など多種多様です。また、有償版の製品だけでなく、無償版や評価版(お試し版)などの無料コンテンツなどがあり、ちょっとしたツールを見つけ出して、すぐに使えるようになっています。
いずれの場合も、Autodesk Exchange Apps ストアからコンテンツをダウンロードする前には、Autodesk 360 クラウド サービスで使われている Autodesk ID で必ずサインインする必要があります。もし、Autodesk 360 やAutoCAD 360 をお使いなら、そこで使っている Autodesk ID(ユーザ名とパスワード)をそのまま利用することが出来ます。
もし、Subscription に加入していただいている場合には、Subscription ユーザ専用のアドオン アプリケーションもダウンロードしてお使いいただけます(専用アプリには
アイコンが表示されています)。
Subscription ユーザの方は、あらかじめ、お手持ちの Autodesk ID を Subscription の契約番号と紐づけしていただければ、専用アプリケーションをダウンロードしていただくことが出来ます。Subscription 契約番号と Autodesk ID との紐づけ処理の手順は、次の Autodesk Technical Q&A に記載されています。
QA-6580 Autodesk 360 サービスへのアクセス方法について
http://tech.autodesk.jp/faq/faq/adsk_result_dd.asp?QA_ID=6580
なぜか、ページの説明は英語で記載されているのですが、アプリケーション内部のユーザ インタフェースとヘルプ ドキュメントは日本語化されていますので、日本のユーザの方も安心してお使いいただくことが出来ます。
この他にも、オートデスク自身が無償で提供している各種ツールを入手していただくことができます。ぜひ一度http://apps.exchange.autodesk.com/ にアクセスして、使えそうなツールやコンテンツを見つけ出してみてください。
ダウンロードしてインストールしたアプリケーションは、デスクトップ製品内の Autodesk Exchange App Manager によってバージョン管理されてるようになります。もし、アプリケーションに不具合修正や機能更新があった場合は、その情報が通知されて新しいバージョンをスムースに導入できるようになっています。
Autodesk Exchange Apps ストアのもう一つの役割には、アドオン アプリケーションやコンテンツの公開があります。アプリケーションやコンテンツは、Web ページからオンラインで提出することが出来ます。もちろん、無条件に公開できるわけではなく、提出されたコンテンツにはオートデスクの審査が入ります。どちらかというと、コンテンツに不具合が含まれていないか、といった審査が主体です。ADN に加入していない方でも、アプリケーションやコンテンツ提出することができます。
アプリケーションなどのコンテンツ提出にはルールが存在しますので、提出方法も含めてご説明するセミナーを開催する予定です。このセミナーでは、Autodesk Exchange Apps ストアへのコンテンツ提出方法の紹介の他に、Amazon Web Serivces クラウドを利用したサービスの公開、開発について、日本で Amazon Web Serivces を提供している アマゾン データ サービス ジャパン株式会社 から講師をお招きして、ご説明いただきます。
開催は8月2日の午後を予定しています。来るべきクラウド時代に向けた初めの一歩として、ご都合が合えばぜひお申込みいただければと思います。もちろん無償セミナーです。詳細が来ましましたら、このブログを通してご案内する予定です。
By Toshiaki Isezaki
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