このところ出張が相次ぎ、ブログのポストのほうに少々間が空いてしまいましたが、明日は、APIを用いたRevitファミリの作成に仕方について触れたいと思います。その前に少々ウォーミングアップもかねて、出張中のお話を。
先月、ニューヨークのBIM360 Glueのチームとともに仕事をしてきました。Glueチームの働くニューヨークのオフィスは、なんとマンハッタンのど真ん中。五番街と六番街の間で、エンパイヤーステートビルディングの少し南に位置します。とはいっても、オフィスそのものは非常に小さく、カリフォルニア州サンラファエル市にある本社ビルやサンフランシスコのマーケット通り一番にあるオフィス(フェリーターミナルの真向かいですが)とはまったく比べ物にならない規模です。入り口も、お世辞にも人を誘っているとはいえないもので、その昔あまり治安がよくなかったころに’おとずれた記憶しかない私は、「え?本当にここ?大丈夫かしら?」と、ニューヨークに再来した初日で、一抹の不安を感じてしまいました。ニューヨークの治安に関しては、ADNのダイレクターであるジム クアンシー が実はニューヨーク出身で、今では東京と同じくらい安全だと言っていたので、半信半疑だったのですが、(というよりも、正直、日本と比べるとは失礼なと思ったほどだったのですが)確かに、その昔のイメージとは一変。2週間の滞在で、ニューヨークが本当に変身を遂げたのを実感しました。摩天楼のそびえる、人口密度の非常に高い環境のなかで、ビッグアップルは本当にライブリーで、また、ファーマーズ マーケットで買い物をしたり、犬がドッグランと呼ばれる公園の一角で走り回ったりしているのは、身近な人の生活をも今回は感じさせてくれました。
お天気にもめぐまれ、週末を利用して、マンハッタンの南にある9/11記念館にも足を運びました。南へ南へと歩いていくと、自然に目に入ってくるのが、建設中の新しいワールドトレードセンターのビルです。早いもので、すでに来年完成が予定されているそうです。
この写真では、外壁の右側上部の一部が、まだ作業中で、外側に作業用のエレベータが設置されているのが見えると思います。私が訪れた前日にちょうどスパイアとよばれるアンテナのような尖塔が取り付けられたとニュースで取り上げられていました。高さではドバイには及びませんが、アメリカ、ヨーロッパでは一番高いビルとなります。あれだけの惨事となったワールドトレードセンターを思い出させずにはいられない第三号館。テロには絶対に屈しないというアメリカの人々思いがしみじみと伝わって来る思いでした。
もともとのワールドトレードセンターの跡は、2つの強大な空洞として残され、その中心に向けて水が吸い込むこまれるように流れているモニュメントになっています。その周りを囲む大理石に9・11で犠牲になったなった人々すべての名前が刻まれています。
実は、ここでひとつ少々不思議な思いをしました。モニュメントの周りをぐるりとまわっていた私だったのですが、何も考えずにふと足をとめたところが、なんと日本人の犠牲者の名前の刻まれているところだったのです。偶然なんでしょうけれど、なぜこれだけたくさんある名前の中から探そうともしていなかったのに、ここで足がとまったのか不思議な気持ちがしてなりませんでした。上の写真はその時思わず撮った写真です。私自身もそうですが、海外で暮らしていると、同じ国を母国にもつもの同士自然と信頼感がつよくなったりしますが、石に刻まれた日本人の名前を見て、あのテロが全世界の人にとって決して他人事でなかったのだと、改めて感じました。
9.11メモリアルは現在はまだ建設途中で、安全のため整理券を発行して見学が制限されていますが、完成の暁には、擁護壁等はなくなり、四方から出入りできる広場になるそうです。
日々日々変貌を遂げるニューヨーク。Glueのプロダクトマネージャーも、お昼に外に出ても、測量技師が街中で、最新の道具で測量しているのをみて、呼び止めて話をしたりとさすがに建設に関しては興味の塊といった印象をうけました。BIM360 Glue が生まれたのもこういった環境の中での必要性が一因だったのかしら、と思ったりしました。
ということで、前置きが長くなってしまいましたが、明日は、本題のAPIを用いた、ファミリの作成についてお話したいと思います。
原田
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